80代の祖母がいる。
一応、排泄や食事などの身の周りのことはできるものの、歩行が非常に危うい状態です。
杖を片手によろよろと散歩するのがやっと。
・・・にもかかわらず、ズック(註)のかかとを踏んでスリッパのように履いているのです。
おまけに、外反母趾と偏平足もち。
これでは、ひざに負担が大きいわけですね。
無論、施設(ディケア)にいくときは、いわゆる介護シューズを履くのだが。
それはさておき。
シューフィッターや靴職人のブログをみていると、
最近の若い世代の足が幅狭甲低になってきている人が多い
と口をそろえていいます。
もし彼らが、高齢になって介護される立場になったら・・・肝心の靴はどうなるのか気になるところ。
そこで、いくつかの介護シューズ関連のサイトを回って見たり、実際にその手の商品を手にしてみました。
ここでも・・・幅狭女子視点で突っ込みどころがいっぱい。
・幅広のラインナップしかない。
これが一番問題なんですよ。
こういうのに限って、「足に優しい」「ゆったりサイズ」なんてうたい文句がついているものです。
いくら何でもマジックテープで調整できるからといっても、限度にほどがあるってものです。
私も実際に試着してみました。
が、形が変形するほど締め上げてもブカブカでお話になりませんでした。
正直言って、ブカブカでは本来の目的であるリハビリのための靴としての機能がまったく発揮しないと思います。
ただでさえ、足元が不安定な高齢者のこと。
疲れやすい靴を履いている場合、たいてい履いている靴に比べて幅狭甲低の可能性が大きいはずです。
将来の超高齢社会を見越すのであれば、介護用も幅狭サイズもあるべきではないのでしょうか・・・。
つうか、2E以下は暗に幅狭甲低扱いデスカ・・・Σ( ̄ロ ̄lll)
私・・・Eどころか、Bでも危ないですよ・・・。
・外反母趾にやさしい靴
普通の靴でもそうですが、なぜかみな幅広甲高設定(3E以上)。
基本的に幅狭さんの場合、容積が少ないため、履くべき縦のサイズより小さいサイズでも簡単に入ってしまいます。
このため、縦のサイズが合っていても、3Eを履くとブカブカ→前すべり→つま先までぎゅうぎゅうに押し込められてしまいます。
結果・・・外反母趾・内反小趾・ハンマートゥーなどのトラブルに見舞われるメカニズムになります。
また、こういった人の場合、つま先がきつい→幅広の靴もしくは一つサイズを上げる→かえってつま先が痛くなるという悪循環に陥ることも多いです。
(ちなみに私の場合、若いころにこれが原因でパンプスがトラウマになっております)
・脱ぎ履きしやすい靴
高齢者のことを考えると、ある程度は脱ぎ履きしやすい構造は必要です。
だからって、幅広=脱ぎ履きしやすいは違うと思います。
マジックテープやチャックで着脱しやすいことは重要ですが、それと同時に足にフィットさせることも忘れてはなりません。
ましてや、マジックテープを締め上げてもブカブカでは話にはなりませんよね?
もちろん、装具使用・病気の進行による変形など、医師の指導の下でオーダーメイドが必要な場合、事情は異なることにも留意しておくべきでしょう。
しかし・・・にもかかわらず、靴と足の健康に詳しい医療機関は少ないのも現状。
近所にはまったくないばかりか、近くても愛知県や奈良県まで行かなければならないってどういうことですか?
ちなみに・・・私の足では既成のコンフォートシューズは買えません・・・orz
(註)
スリッポン形の作業靴。
靴紐がない分、調整がしにくいため、はく人を選ぶ。
もちろん、私だとかかとぱかぱかですので、履けません。
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